神父/牧師
人が生きかたに迷ったり、壁につきあたったとき、お世話になるのが宗教の存在です。日本では宗教というだけでアレルギー的な反応をおこす人もすくなくありませんが、宗教とはほんらい、生と死を見つめなおし、人がより幸せに生きる方法を考える糸口のひとつ。聖職者のかたに自分の悩みや迷いを相談して、暗闇からぬけだした人はけっして少なくありません。さまざまな種類のある宗教ですが、キリスト教において、仏教の僧侶や神道の神主に相当するのが、神父や牧師ということになります。
神父と牧師。この2つの名称はしばしば混同されがちですが、カトリックや東方正教会の聖職者が「神父」、プロテスタントが「牧師」と呼ばれます。双方にはこのほかに、牧師なら結婚ができる、女性もこの役割につけるといった違いもありますが、教会で神につかえ、説教や礼典を主催して信徒たちをみちびくという点に変わりはありません。また、布教会や宣教会に所属したり、社会奉仕活動などに積極的に参加してゆくなど、行動をもって信仰をしめす人も少なくないようです。
神父や牧師になるまでのプロセスは、教派などによって、ある程度の差異があります。しかし、大学の神学部や教派の神学校で学び、試験を突破、その後も信仰とその実践にはげんでゆくことで、認定されるケースが多いようです。聖職者として、教義やキリスト教史の勉強はもちろんですが、それ以外にもヘブライ語やラテン語なども学ぶことが求められます。
自身の教会をもつ神父や牧師の仕事は、お寺の住職や神社の神主とよく似た役割をこなすことになります。ただ、現在のキリスト教は、明治以降に我が国に入ってきた外来の宗教。ときに深刻な腐敗が指摘される仏教の一部僧侶などと比べると、少数の新宗教系教団をのぞけば、神父や牧師にはおおむね清廉に過ごしている人が多いようです。それゆえに金銭的な面での大きな収入は期待できませんが、最初からそういったものを目的として選ぶべき職業ではないのは、ご存知のとおりです。
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